野菜の下ごしらえ

野菜には切ってそのまま使えるものと、そうではなく下ごしらえが必要なものとがあります。もちろん料理に合わせて使い分ける場合もあります。ここではいくつかの代表的な野菜の下ごしらえ方法についてご紹介していきたいと思います。

面取りというのは、野菜を適当な大きさにカットした後にかどを取っておくことで、煮物にした時にも煮崩れしにくくなります。煮物に使用する野菜で、柔らかくなる大根やカボチャなどにします。

また、ハンバーグの付け合わせで有名な人参のグラッセも面取りされていますね。もちろん煮崩れを防ぐことが一番の目的ですが、手間をかけることでよりおいしそうに見えるという効果も期待できます。

うらごしする野菜は温かいうちでないと、冷えたら固くなりやりにくくなります。ずれないように濡れた付近を敷き、受け皿を置いてその上にうらごし器を置きます。うらごす野菜を置いたら、木べらの上からグッと押してつぶしていきます。その時に手前に引きずるようにすると手早くうらごしすることができます。

うらごしが終わったら、うらごし器の裏面にへばりついているものもしっかり取り、これで完了です。サツマイモなどをうらごしする時には繊維がたまることもありますので、取り除きながら手早く行うようにしましょう。

トマトの皮をむく時には、ヘタを取り沸騰したお湯に１０～１５秒ほどつけておくと、皮が避けたようにヒビが入ります。そのままでは熱いので冷水に取り皮をむきます。少し長めにお湯につけておく方が皮が軟らかくなってむきやすくなります。

長めの菜箸をトマトのヘタ部分に突き刺して、お湯にくぐらせるとトマトを取り出すときにもとても便利です。パスタをゆでている時などには、その茹でているお湯の中にトマトを入れて湯むきをすれば、調理時間も短縮できますね。

タケノコは皮をつけたまま下ゆでしますので、たわしなどでしっかり洗っておきましょう。根元のいぼのような部分をリンゴの皮をむく要領で取り除き、穂先を切り落としておきます。このとき包丁で深く１本目を入れておくと、火の通りが良くなります。

つぎにタケノコを鍋に入れ、かぶるくらいの水をはりぬかをひとつかみと唐辛子を数本入れて強火で加熱します。１時間程度煮たら、火を止め茹で汁につけたまま冷まします。冷めたらぬかを洗い流し、皮をむいていきます。柔らかい身だけになるまでむいたら出来上がりです。

ホウレンソウ、春菊、チンゲンサイなどの青野菜は茹で過ぎると見た目の色や触感が悪くなってしまいます。青野菜はしっかり洗って根元を数センチ切り落としておきましょう。沸騰したお湯に塩を少々加え、根元の部分から鍋に入れていきます。５～６秒ほどたったら葉の部分を菜箸で沈めます。

色が鮮やかになったら素早く引き上げ、用意しておいた冷水に取り、しっかりと冷やします。完全にさめたところでしっかりと絞って水気を取ります。必要ならばキッチンペーパーに包んでおくと、さらに水気を取ることができます。

アクがある野菜は、切ったらすぐに水にさらしておかなくてはいけません。とくにナスは変色が激しいので、切った後そのままにしておくと茶褐色になってしまい、見た目も悪くなります。手早く水につけながら切っていくと良いでしょう。

また、ジャガイモやサツマイモなどのデンプン質のものも、皮をむいた後には水にさらしてデンプンのぬめりを取っておきます。とくにジャガイモを生でいただく場合には、何度も水をかえて長時間さらしておくと良いでしょう。

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